就労移行支援の利用料はいくら?ケース別の利用料・利用料の調べ方など詳しく解説します。

就労移行支援の利用料はいくら?

就労移行支援の利用を考えているんだけど利用料ってどのくらいかかるの?ほとんどの方が無料で利用しているって書いてあるけど、本当?そんな疑問を持ったことはありませんか?

この記事では長年就労移行支援で働いてきたメガネ君が就労移行支援の利用料はどのくらいかかるのか?かかる人とかからない人との違いなどについて説明したいと思います。

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目次

就労移行支援の利用料はいくら?

就労移行支援の利用料はいくら?

就労移行支援の利用料は、世帯の収入に応じて利用料が異なります。生活保護を受けている方や市町村民税非課税世帯は無料で利用ができ、世帯収入が概ね600万以下の場合は月9,300円、それ以上の世帯収入がある方は月37,200円の利用料がかかります。

就労移行支援のサイトを見ていると、よくこんな図を見たことがあるのはないでしょうか?

引用:厚生労働省「障害者の利用負担」

この図を見ても、自分がどこに該当しているか分かりづらいので、さまざまな状況に応じて、利用料がかかるかどうかをお伝えしていきたいと思います。

就労移行支援の利用料がかからないケース

就労移行支援の利用料がかからないケース

ここでは、就労移行支援の利用料がかからない例を紹介していきたいと思います。

生活保護を受けている方

生活保護を受けている方は、就労移行支援の利用料はかかりません。

そのため、障害者で生活保護を受けている。いつか働きたいと思っている方に就労移行支援はオススメできます。就労移行支援は2年間の利用機関の間に、生活や体調管理から就職までの訓練(スキル獲得)就職活動や就職後のサポートまでトータルサポートしてくれる福祉期間のため、働きたいと思っているならまずは相談から初めてみるのもいいでしょう。

18歳以上(未婚)で自分の年収が概ね100万以内の方

18歳以上で自分の年収が100万円以内の方は利用料がかかりません。

例えば、学校(高校や大学)を卒業したばかりの方や未婚で療養期間があり、前年度収入が100万円以内の方は、利用料がかからないでしょう。

上記の厚生労働省の図で世帯収入と記載がありますが、18歳以上の場合は、自分か配偶者のどちらかの収入を世帯収入と考えます。

逆に、配偶者がいて配偶者の収入が100万円を超える場合は利用料がかかるケースがあります。

就労移行支援の利用料が月9,300円の可能性が高いケース

では、次に区分1に該当する月の利用料が9,300円かかるケースを紹介しましょう。

前年度、体調を崩し1年間休職。前年度の収入が100万円を超えている

前年度の収入が100万円を超えており、なおかつ600万円未満の収入が合った場合は月の利用料が9,300円かかる可能性があります。

このような場合は、利用料がかかってしまうケースではありますが、メガネ君の経験上失業保険の受給期間に就労移行支援を利用し就職を目指すという目標で利用されている方が多くいらっしゃいました。

アルバイトやパートで前年度の収入が100万円を超えている

このような場合も利用料がかかる可能性が高いケースです。

就労移行支援は自治体によってはアルバイトやパートを併用しながら利用できるので、収入を0にしなくともアルバイトなどをしながら最低限の収入は担保しつつ就労移行支援を利用できるケースがあります。

ただし、自治体によってはアルバイトとの併用ができないこともあるので、必ず利用前に就労移行支援のスタッフやお住いの自治体の障害福祉課で確認しましょう。

配偶者の収入が100万以上600万以内

利用料9,300円かかる一番多いケースかなと思います。

自分は働くために就労移行支援を利用したいと思っても、利用料がかかってしまうため配偶者の理解と協力が必要になります。メガネ君の経験ではご本人が女性で配偶者に一定の収入がある場合、無理して働かなくていいとの理由から就労移行支援の利用を断念されるケースが多かった印象です。

利用料がかかっても就労移行支援を利用して働きたい!と思う方は、自分ひとりではなく配偶者と一緒に就労移行支援の見学や説明を受けるなどしてみると良いかもしれません。

就労移行支援の利用料が月37,200円のケース

最後に就労移行支援の利用料が月37,200円のケースを紹介します。

ただし、これまで10年以上就労移行支援で働いてきたメガネ君ですが、このケースで利用される方はかなり稀です。

前年度の収入(本人や配偶者)が600万以上の方

就労移行支援の利用料が月37,200円かかる方は、前年度の自分の収入か配偶者の収入が600万円以上の方です。これまで多くの方の支援をしてきたメガネ君ですが、実際に利用料が37,200円かかってでも就労移行支援を利用される方はほとんどいなかったかと思います。

数少ない事例ではありますが、これまで月37,200円の利用料を払って利用されていた方は以下のような方が多かった印象です。

  • 配偶者が高収入。働きたい気持ちを応援してくれる
  • 前職は高収入。事故で障害者に。自力就労は難しいと思い就労移行支援を利用
  • 年収600万以上。現在求職中で復職を目的に就労移行支援を利用

もっと多くの事例があるのでしょうが、今までのメガネ君の経験ではこのような理由で利用される方が多かったかと思います。

就労移行支援の利用料。実際どうやって調べるの?

就労移行支援の利用料は、自治体によってもまちまちで、様々な家庭の収入状況によって利用料がかかる、かからないは判断がつかないケースがほとんどです。

明確に利用料がかかるか、かからないかを調べるためにはお住まいの障害福祉課に行き、就労移行支援を利用したい旨を伝えて、利用料がかかるか調べてほしいと伝える必要があります。

その上で障害福祉課の方で調べていただけるケースもあれば、自分でこの方法で調べてくださいと言われるケースがあります。(メガネ君の経験上ほとんどの障害福祉課で調べてくれると思います)

もしも自分で調べて下さいと言われたら利用したいと思っている就労移行支援のスタッフにサポートをお願いするといいでしょう。

就労移行支援の利用料がかかってしまう場合どうすればいい?

就労移行支援の利用料を調べ、利用料が実際にかかってしまうとわかった場合は、利用料がかかっても就労移行支援を利用するのか、他のサービスを利用するのかを検討する必要があります。

ここでは、それぞれの場合でどうしていくかを紹介したいと思います。

就労移行支援の利用料がかかっても利用したい場合

就労移行支援の利用料がかかっても利用したい場合は、家族に協力をお願いするか、活用できる助成や社会資源を活用する方法があります。

家族の支援を受ける

メガネ君の経験では多くが家族に協力をお願いするケースが多かったと思いますが、自分ではなかなか相談できないもの。そんなときは就労移行支援のスタッフにも相談して家族に一緒に相談に乗っていただくか就労移行支援の利用メリットなどを説明してもらいましょう。

活用できる助成

お住まいの自治体によっては就労移行支援を利用することでの助成が様々あります。具体的には、交通費助成や就労移行支援事業所ないので昼食提供、また利用料の一部負担や就職時のお祝い金などがあります。自治他によっても様々な助成があるので活用できるものがないか障害福祉課に確認してみましょう。

社会資源

社会資源と言うべきなのか迷いますが、疾病などによって休職されている方に向けた疾病手当や現在働いていない方への失業保険と実は意外と知られていない社会資源が様々あります。就労移行支援を利用したいけど金銭面で利用に困っている方は自分が活用できる社会資源がないか検索してみると良いでしょう。

他のサービスを利用する

就労移行支援を利用しない場合は他のサービスの利用を検討するのも一つの手です。

例えば、訓練まではしてくれませんが、ハローワークの障害者専用窓口で相談したり、障害者雇用を専門とした転職エージェントを活用するのも一つの手です。

また、就労移行支援とは違って訓練期間などがない分、就職までのスピードは早いケースが多いと言われています。

転職エージェントは企業側からお金をもらうので、利用する個人は無料で利用でき、面談や履歴書の添削・求人紹介などのサポートをしてくれます。無料で登録・相談もできるので、メガネ君が利用者さんにもおすすめしてたdodaチャレンジを紹介しておきます。

就労移行支援の利用料まとめ

いかがでしたでしょうか?

就労移行支援はほとんどの方が無料で利用できていると多くの就労移行支援のサイトで見られるかと思いますが、実際には利用料が無料の方は前年度の収入が100万円以内であるなど制約があります。

もしも就労移行支援を利用したいと思って、実際にどのくらい利用料がかかるか知りたい場合は、お住いの自治体の障害福祉課で聞いてみると良いでしょう。

実際に就労移行支援に興味が湧いたら以下の関連ページも参考にしてみてください。

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この記事を書いた人

20年以上福祉業界で働いているメガネ君です。
これまで、就労移行支援・就労継続支援・放課後等デイサービス・児童発達支援事業所で働いてきました。(いわゆる福祉畑です)

日本の福祉ってすごく手厚いサポートが有るにも関わらず、その情報って悩んでいる方に届きづらいなと思いブログを開設しました。

これまでの経験を少しでも多くの方に届けられればと思います。
どうぞよろしくお願いします!

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